背中の左側が痛い

Symptoms 背中の左側が痛い

背中の左側が痛む原因は?

背中の左側が痛む原因には様々なパターンが考えられます。一般的には、姿勢が左右対称でないことによる筋肉の障害などが挙げられます。
しかし、中には内臓疾患の症状の一つとして現れているケースもあります。

姿勢の乱れによる筋肉の障害

背中の左側が痛む原因の一つに、姿勢が適切でないことによる筋肉の痛みが考えられます。適切な姿勢とは、体を横から見たときに、耳・肩・腰・膝・外くるぶしを通る線が真っ直ぐになっている状態となります。また、正面から見た時には両肩を結んだ線が床と水平になっている状態です。
しかし、現代の生活環境では長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などの要因により、頭が肩よりも前に出て、背中を丸めた姿勢で過ごす機会が増えています。このように乱れた姿勢を長時間続けると、一部の筋肉が過剰に働いてしまうことで背中への負担が増加します。
筋肉のバランスが崩れるその他の要因としては、日常的に左側の手や肩でかばんを持つ習慣のある方は、左の肩や背中周辺の筋肉が過剰に収縮を起こし、痛みを発することもあります。

背中の左肩付近に痛みが生じる心臓の疾患

心筋梗塞

心筋梗塞とは、冠動脈という心臓の血管の一部が閉塞を起こし、心臓の筋肉に酸素や栄養が運搬されなくなる疾患です。心筋梗塞を発症すると、背中の左肩付近に痛みや圧迫感を生じることがあります。その他では、以下のような症状が現れます。

  • 息切れ
  • 吐き気や嘔吐
  • 冷や汗
  • 狭心症
狭心症

狭心症とは、冠動脈が狭窄を起こすことによって、心臓の筋肉に酸素や栄養の供給を十分に行えなくなる疾患です。狭心症も心筋梗塞と同様に背中の左側に痛みや圧迫感を生じますが、心筋梗塞と比べると症状は比較的軽度です。
また、狭心症は身体活動やストレスなどが原因によって引き起こされることもあり、その際には心身を休めることで症状が緩和されることもあります。狭心症による痛み以外の主な症状は以下になります。

  • 圧迫感
  • 発熱や息切れ
  • 倦怠感
  • 動悸

背中の痛みとともに息苦しさを伴う肺の疾患

背中の痛みとともに息苦しさを伴う場合は、肺の疾患が考えられます。肺の疾患には、以下のような様々なものが考えられます。

  • 肺炎
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 肺塞栓症
  • 肺がん
  • 肺炎

肺炎は、肺組織がウイルスや細菌に感染することよって発症します。主な症状は背中の痛みですが、肺の機能が低下することで息切れや息苦しさ、発熱、咳などを併発することもあります。

COPD

COPDは、主に喫煙や長期間の吸気汚染などによって引き起こされる疾患です。主な症状は背中の痛みや圧迫感で、息苦しさや慢性的な呼吸困難を併発することも特徴です。

肺塞栓症

肺塞栓症とは、肺動脈や分岐部が血栓によって閉塞する疾患です。血栓による肺血管の狭窄や閉塞することで、背中に痛みが生じます。また、呼吸困難や急激な息切れ、胸痛などを併発することも特徴です。

肺がん

肺がんは肺組織で悪性腫瘍が発生する疾患です。発症すると背中に痛みが現れるほか、胸痛や動作時の息苦しさ、咳や血痰といった症状が現れる場合もあります。

肩甲骨の下に痛みが生じる膵臓の疾患

肩甲骨の下に痛みが生じる場合は、膵臓の疾患が考えられます。膵臓は腹部の中央近くで胃の後ろ側に位置します。膵臓の主な役割は、消化酵素やインスリンの分泌などです、消化酵素とは、食べ物を分解して消化・吸収を促進する酵素の総称で、インスリンとは血糖値を一定に保つ働きを担うホルモンの一種となります。
主な膵臓の疾患としては膵臓炎や膵臓がんが挙げられます。

膵炎

膵炎とは、膵臓の組織が何らかの原因によって炎症を起こす疾患です。主な症状は、肩甲骨の下に生じる痛みや圧迫感などになります。また、重篤化すると急激に痛みを発するようになり、食事や飲酒後に悪化することが多いです。
主な症状は、吐き気や嘔吐、腹痛、発熱などになります。

膵臓がん

膵臓がんは、膵臓で悪性腫瘍が発生する疾患です。初期段階では症状はあまりなく、進行すると肩甲骨の下に痛みや不快感が現れるようになります。その他では、体重の減少や食欲不振、消化不良、黄疸などの症状も見られます。

胸焼け・吐き気を伴う胃の疾患

背中の痛みに加えて胸焼けや吐き気を伴う場合は、胃に何らかの疾患が発症している可能性があります。胃は背骨にぶら下がるようについているため、胃に障害が生じると背中に痛みが生じることもあります。

主な胃の疾患は以下になります。

  • 胃炎
  • 胃潰瘍
  • 逆流性食道炎
  • 胃炎

胃炎とは、胃の内壁が炎症を起こす疾患です。胃の内側が刺激されたり、胃酸が過剰分泌する、胃粘膜が損傷するなどが原因と考えられています。その他では、吐き気や腹痛、消化不良の症状が現れる場合もあります。

胃潰瘍

胃潰瘍とは、胃の内壁に傷や潰瘍ができる疾患です。主な症状は、胸焼けや吐き気などで、胃の内壁が損傷することで痛みや不快感を生じるケースもあります。その他では、嘔吐や体重減少、口臭などの症状も特徴です。

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、胃酸が食道に逆流して食道の内壁に障害を起こす疾患です。主な症状は胸焼けで、その他吐き気や喉の痛みが現れるケースもあります。

その他

内臓以外の疾患では、帯状疱疹も背中の左側が痛くなる原因の一つとして考えられます。帯状疱疹とは、水疱瘡の罹患歴がある人の水疱瘡ウイルスが長期間体内に潜伏し、免疫低下などの影響で再活性化して発症する疾患です。初期症状は、左右どちらかの神経に沿って生じる皮膚の痛みや違和感、かゆみなどになります。
症状の多くは上半身に現れ、ピリピリする痛み、ジンジンする痛み、ズキズキする痛みと表現されるほか、焼けつくような痛みと表現されることもあります。

背中の左側に痛みが生じたときの対処法

背骨の動きを整える胸椎側屈運動

胸椎側屈運動とは、背骨の胸部分にある胸椎を左右に傾ける運動です。背中の左側の痛みの原因としては、周囲の筋肉が緊張している可能性があります。左側でかばんを持つ習慣がある方は、左側の肩や背中周りの筋肉が硬くなりやすい傾向があります。さらに筋肉が硬直すると背骨の動きが阻害され、背中への負担がより大きくなります。したがって、胸椎側屈運動を行うことで筋肉の緊張を緩和し、背骨の動きを整えることができます。

胸椎側屈運動のやり方

Step

両手を頭の後ろで組みます

Step

体を傾けます

Step

元の姿勢に戻り、繰り返し行います

Step

上半身をなるべく大きく傾けます

※背中が丸まらないように注意しましょう

背中の筋肉を伸ばす脊柱起立筋ストレッチ

脊柱起立筋と呼ばれる、背中でもっとも大きな筋肉を適切にストレッチすることで、背中の筋肉を伸ばすことができます。
脊柱起立筋は、背筋を真っすぐに保つ働きを担っています。そのため、長時間のデスクワークやスマートフォンの操作などで背中が丸まった姿勢を続けていると、脊柱起立筋に大きな負担がかかって背中の痛みが引き起こされます。したがって、日常的にデスクワークが多い方や猫背になりやすい方は、意識的に脊柱起立筋のストレッチを行い筋肉の緊張を緩和させることが大切です。

脊柱起立筋ストレッチ

Step

片足を前に出し反対側の足を組みます

Step

つま先に向かって両手を伸ばします

Step

元の姿勢に戻します

Step

腰回りが伸びるのを感じながら行います

※痛みに注意しながら行いましょう

脇腹の筋肉を伸ばす広背筋ストレッチ

脇腹には様々な筋肉がありますが、特に広背筋と呼ばれる筋肉が硬直しやすい傾向があります。広背筋は、腰から腕の付け根にかけて存在する筋肉です。かばんを片側で持つ習慣のある方や日常的に車の運転をする方など、腕を頻繁に使うことで広背筋の緊張が高まります。その結果、広背筋が硬直して脇腹から背中にかけて痛みを発するようになります。
したがって、広背筋を適正にストレッチすることで、背中の痛みを緩和することができます。

広背筋ストレッチ

Step

両手を繋いでバンザイをします

Step

片側のお尻に重心を乗せ、反対側へ体を傾けます

Step

元の姿勢に戻します

Step

脇腹の伸びを感じながら実施します

※重心は反対のお尻にしっかり乗せましょう

背中の左側に痛みが生じて受診が必要な症状とは?

背中の左側や肩甲骨の下あたりに痛みを感じる場合には様々な原因が考えられますが、運動後の筋肉痛などの場合はいったん様子を見るだけで問題ありません。
一方で、激しい背中の痛みとともに嘔吐や息切れ、呼吸困難などの別症状が現れている場合は、内臓や呼吸器系の疾患の恐れもあります。

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